御社を訪問。
年季の入った社屋。
年季の入った受付。
年季の入った社員の方々。
弊社のような年季の入った会社は、年季の入った会社とお付き合いをするのだろうと思った。
応接間へ。
さて、儀式がはじまる。
先輩が座るのを待ってから、着席。
沈黙。
丸いお盆を抱えた、アラフォーは超えているであろうお姉さんが、お茶(飲むべきか判断に困る)を机に置く。
沈黙。
作業着を着たおじさん(たぶんエラい)と、作業着を着たおじさん(たぶんエロい)が入ってくる。
席を立つ。
「どうぞお座りください」と言われるのを待つ。
今日、この儀式は3回目である。
用件はさておき、
「今日も寒いですね」からはじまり、
「株が下がりましたね」と時事的な話をして、
ところどころで、「御社の景気はいかが?」とやら「弊社の製品はいかが?」とやら伺うのである。
仕事は人間関係。
仕事は信頼関係。
これが営業という活動なのである。
はい。
そんな中で、
おじさんが、
「今の若い子は、怒られることに慣れていない。俺たちが若い時には、、、」
と言い出した。
はじまった。
また、おじさんのおじさんによるおじさんのための若者批判か。
私は興味を失いかけた。
よく聞いたら少し事情が違った。
そのおじさんが言うには、
うまく行ってない若者に対して誰かが叱らないと、そのままでいいと思って、その若者はうまくいかないまま時が過ぎる。それでそういう人はある時期が来たら、使えない人間として、見限られる。要は会社という組織ではクビになる。
人前で怒鳴るおじさんも悩んでいるのか、と思った。嫌だけど。もっと他にやり方はないのかとも思うけど。
それはさておき、
「叱られない、注意されない若者」という点においては、思うところがあります。
なんでかというと、誰も叱らないから、誰も注意しないから、気づくことができないから、
配慮がないというか、相手のことを考えないというか、押しつけがましいというか、そういう人がいるような気がするんですね。
まぁ、どちらかというと、僕もそういうタイプの人間なのでなんともいえないところあるのですが、
なんというか、ズレていたり、みんなが求めていないのに一生懸命というか、やんわりと否定されているのに気づけないというか、
うーん、誰かが言ってあげるべきだとは思うけど、自分がそれをわざわざするのか、という問題もあるし、注意しようとすることが本当に正しいのか、という話もありますし。
けっきょく、適度な距離をとってしまうわけです。
そういうことを指して、作業着を着たおじさん(エラい)が、そういう人が自己責任で片付けられてかわいそうと言っていたのが印象的でした。
なんとなく感じたことでした。
それでは