中国に行ってきました。大連と旅順というところに行きました。
そこはロシアだったこともあって、日本だったこともあって、そこらへんの影響が少しずつ感じられる不思議な街でした。
総じていえるのは、中国の人というのも、爆買いしている人たちだけが、中国人じゃないんだな、というごくごく当たり前の事実に気づいたわけですね。
なんというか、
「ここが変だよ中国人」とかバカにしたり、「中国の発展のここが素晴らしい」と礼賛したり、
僕たちが日々接している、中国と中国人の情報は、いずれも事実を含んでいても、どこかイメージとして、受ける印象として、偏りがあるなと感じました。
やっぱり社会というのは、複雑というか、重層的というか、単純なものではないわけです。
たった3日間ではあるのですが、
中国人という集合体が生きているのでなくて、一人ひとりの人間が生きているんだなと思いました。
そりゃ、傾向、特徴を言えば、
どちらかというと、愛想が良くないし、
どちらかというと、車の運転は荒いし、
でも、
どちらかというと、落ち着いた人も多いし、
どちらかというと、気が利いて優しい。
ITの技術は発展してるけど、
英語はまったく通じない。
そんな感じでした。
大連と旅順に限ればの話ですけど。
北京や上海みたいな大都市では事情が違うかもです。
親切で、いい人ばかりでしたよ。
別にその、なんというか、ヨイショしているわけじゃなくて。
日本と同じような割合で、だいたいの人はいい人で、時よりたまに、ヤバそうな人がいるという感じでした。
そりゃもちろん、お金や政治的の話になると、いくらかややこしくなると思いますが、それは日本でも同じことかと。
言うなら、二〇三高地など、日露戦争関連の場所では、なんとも言えない緊張感がありました。
直接、日本と中国はその当時、戦っていないとはいえ、中国からみれば、その戦争の日本の勝利は、結果的に、侵略を加速したということですから。
だからそういった部分では、心情として、どういうふうにこの歴史に向き合えばいいのか、と迷う部分が多々ありました。
「昔のことだし」とか「今生きるわたしたちは仲良くしましょうね」とか、そういう雰囲気で接してくれる中国人の人が多かったのでよかったです。
そうは言ってもやはり、デリケートな話だから、罵られてたりするのかな、と不安になることもありました。なかったですけど。
今回の旅行の感想としては、
日々の生活や仕事のことも考えると、
今の時代は、国や民族といった目に見える違いではなくて、年齢や性格や教育や価値観といった違いの方が、人と人をより分断するのだなと改めて思ったわけです。
それでは