村上春樹、騎士団長殺しを読んで

読書感想文です。

 

ネタバレとか特に気にせずに書くので、そういうのを気にする人は、ご注意いただければ。

 

でも、たぶん、村上さんの小説ってネタがバレてもあんまり関係ないような気がします。

 

文章の節々からにじみ出る雰囲気とか、物語全体を通して読者の心に染み入る感じとか、そういうところがキモのような気がするので。

 

もちろん、個人の感想、偏見ではあるのですが。

 

といっても、今回書こうとしてるのは、内容について「あそこの表現がとても素晴らしい」とか「ここらへんくどくど書きすぎじゃないか」とか批評をするのではないです。

 

読んだ上で、感じたことについて書きます。内容から触発されたけど、内容そのものには関係ないです。

 

 

 

 

さて。

 

「宿痾」ってご存知ですか?

「しゅくあ」って読むらしいです。

 

意味としては、コトバンクによる(Wikipediaには載ってなかった)と以下のようなもの。

長い間治らない病気。持病。痼疾(こしつ)。宿疾。宿病。「宿痾に悩む」

 

要は持病のようなもの。そして、「騎士団殺し」の中では、その人持って生まれた病的な性質、あるいは、自分の意志ではどうしようもなくやってしまうこと。

 

そういった意味合いで本の中では使われていました。たぶん。

 

(ネタバレですよ)主人公の妻が、昔からどうしようもなくイケメンに惹かれてしまう病的な性質があるように描写されています。

 

 

 

まぁ、何が言いたいかというと、僕もとしては気づきがあったわけです。

 

「宿痾」というと漢語で大げさな感じはするけれど、論理的かどうかを超えて、ついついやってしまう行動やクセを持っている人っているな、と思ったわけです。

 

具体的な例をあげると、うーん、じゃあ、まずは僕の場合。

 

ストレスが溜まってくると、目の前にやるべきことがあってほとんど詰んでいたとしても、現実逃避がしたくて、どうしても、ゲーム🎮をやってしまうことですかねぇ。

 

ゲームをすると、常にストレスがある状態から一時的に解放されるからかなぁとは思ってます。

 

うーん、でもこれはあんまりいい例じゃないですね。

 

えっと、たぶん、僕の場合は、住む場所や仕事を転々してきたことが、これに当たるのかもしれないです。ついつい新しい刺激を求めてしまうところが。

 

さすがに、もう6回くらい引越ししてきたので、少しこの持病は落ち着いてきたような気がします笑

 

みなさんはどうでしょう?自分の胸を当てて思い当たることはありませんか?ついついやってしまう非合理的な習性が。

 

学校の先生みたいになってしまいました。

 

世の中みていて宿痾だと感じるのは、精神的追い込まれるとついつい風俗に走ってしまう人とか、ついついツイッターで人を罵倒してしまう人とか、そういうのです。

 

何ヶ月単位とか、何年単位でみていると、「ああ、この人はついついこうしてしまうのだな。こうせざるを得ないのだな」というところです。

 

あなたの宿痾はどこかな?

というところで今日はこれで失礼します。

 

ではでは